二人

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「じゃあ、ちょっと沙希のところに行ってきます」 「はいはい、じゃあまたね」 「失礼します!」 そう笑顔で言いながら、看護婦さんは奥の病室へ向かって歩いて行った。 「…よし」 気合いを入れ、病室に向かって歩き始める。 このヒマワリを、どうやって渡そうか。 セリフを考えながら階段を上る。 『僕の気持ちです!』 …違うな。 『学校の花壇にこんなにきれいな花が咲いてたんだ。君にはかなわないけど』 …キザすぎる。というか、正直気持ち悪い。 「これ、きれいだったから」 …やっぱりシンプルが一番だよな! そんなことを考えてるうちに階段を登り終え、沙希のいる病室についた。
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