始まり

4/27
前へ
/109ページ
次へ
「吉田さん…か」 自分で自分に驚いた。 自分から女子の名前を聞くなんて。 「渡辺孝司君ね。これからよろしくね」 「こちらこそ、よろしくお願いします」 そう言いながら少し頭を下げる。 「ちょっと、なんか堅いよー」 そう言い、沙希がクスクスと笑う。 「おーい、そこの二人ー。もう仲良くなったことは良いが少しは静かにしろよー」 担任の先生が俺たちを見ながら言う。 「「す、すいません…」」 思わず二人でハモってしまった。 また沙希がこっちを向いて、二人でばれないように笑った。
/109ページ

最初のコメントを投稿しよう!

980人が本棚に入れています
本棚に追加