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"お前は立派なヲタクだ"
半年ほど前、俺は友達にこんな言葉を言われたことがあった。
確かその時、俺はちょうどライトノベル、(通称ラノベ)にはまっていた時期であって、クラスで一日中
「ただの人間には興味ありません!ただの人間には興味ありません!」
と連呼していた時期だったと思う。
今思えば俺は完全なDQNであって、己の辞書に"自重"などという言葉が書き込まれてなかったんだなぁ……としみじみ思うのだが。
で、まあダチにこんな言葉を言われたわけで。
それ以来
俺は何故かヲタクという言葉がかっこよく聞こえ始めて何故か自分がヲタクと呼ばれるのを妹に誇らしげに語っていた。
アホみたいな話だ。
でも実際これは紛れもない事実であって、俺は秋葉原に行くことが憧れであった。
俺はヲタクと呼ばれるのが嬉しかった。
ダチとアニメを見ていても
「ああ、この声くぎゅじゃん。あっこっちは平野……ああ広橋様まで!!」
「お前ヲタクだな」
こう言われるのが当時の俺の生き甲斐でもあった。
そしてその生き甲斐を得るために俺のアニメの見る量は膨大に増えていった……
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