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沖田side
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とうとう今日、
別れの時が来た。
神楽が江戸から離れて星に帰っていく。
一昨日旦那に会いにいった時に急に言われた。
その前の日に会ったのに、本人からは何も聞いていなかった。
付き合ってるわけじゃないけど、一応友達みたいなもんだったんだから言ってほしかった。
俺は、
いつの間にか恋をしていた。
神楽が乗る電車のホームで朝から待っている。
今の時刻はだいたい10時。
かれこれ3時間くらい待っているかな。
見送りするなんて、そんな事恥ずかしくて言えない。
でも、離れたくない。
だけど、
行かないでなんて言えない。
告白もできない、何も出来ない自分にイラつきを感じた。
その日はクリスマス前。
どこもかしこもイルミネーションで輝いていた。
江戸には初雪が降っていてすごく寒かった。
俺が吐いた息は白くてキレイに消えていった。
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