初めての恋が終わる時

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少し前から気づいていた。 俺の中にあるこの気持ちに… それなのに、言えなかった。 俺は、臆病なだけなんだ。 しばらくすると神楽は一人で来た。 旦那達はホームには入らなかったんだろうな。 神楽は俺の姿を見つけてビックリしている。 でも、しばらくすると線路沿いに出来ている列に並んだ。 話しかけられない… 何も出来ない俺は、やっぱり臆病なんだ… 結局、俺の初恋は片思いで終わる。 相手を見つめるだけで何も出来ない。 あっちが振り向くのを期待して、自分は何も出来ない。 俺の手に舞い降りる雪が、儚く溶けて消えた。
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