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「お父さん!お父さん!」
人だかりの真ん中に、怪我をして倒れている男性とその男性を揺らしている女性がいた
そして、人だかりの中、携帯を持った泰典がいた
「救急車はまだですか?」
泰典は携帯をしまいながら、怪我をした男性に駆け寄った
「ま、まだです。あ、貴方は?」
「多少医学の知識がある者です。何があったか教えてください。あと、救急車と警察呼んでもらってもいいですか?。ああ、あとタオルと……出来れば消毒液も探してきてくれませんか?」
「わ、わかった」
泰典は女性の質問に答え、近くにいた若そうな男性に雑用を頼んだ
泰典はまず、辺りを見回す
状況確認のためだ
二台の正面衝突のために壊れた車
一台は多少強度があったのだろう
ひどすぎる損傷はあまりない
しかし、もう一台は損傷がひどく、炎上していた
「今すぐ車から離れてください。誰か彼を運ぶのを手伝ってください」
泰典は周りにいる者達に聞こえるように言った
何人かはすぐに離れた
しかし、何人かは意味がわからないのか、離れずにいた
1人の男性が泰典を手伝い、怪我をしている男を車から遠ざけた
そして、一台の車は爆発した
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