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「あ、あれは!?」
車に1人残っていた伸介は、少し離れた所で爆発音と火が見え驚いた
そして、直ぐ様車から出ようとドアに手をかけた
「動くな」
開けていた窓から拳銃が突き付けられていた
伸介は動きを止めた
そして拳銃を見て呟いた
「ベレッタ38A、愛称モスキート。イタリア古参銃メーカー、ピエトロ・ベレッタ社の設計者ツオレ・マレンゴーニにより開発され、コストが高かったため大量生産は出来なかった」
「何故知っている」
伸介の言葉に銃を持った男は驚いた
そして、伸介は銃から目を離し男を見た
銃を持った男は至って普通の格好をしていた
顔を隠すこともせず、多少太り気味の中年男性だった
「それをお前に言う必要はないだろ。それより用件は?」
伸介は冷静に答えた
「そうだな。じゃあ用件を言う。金を出せ」
男は銃を動かし、命の危険を強調する
「生憎1000円しかなくてね。撃つならどうぞ。サイレンサーが着いていないから皆が気付くだろうけど」
「う、嘘だ。金なら持っているはずだ!俺はそう聞いて……」
焦りが見えはじめた男は、気になる言葉を発する
「誰に聞いたんだ?」
「お、お前に言う必要などない!」
渋滞の中、銃声が響き渡った
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