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車は一時間ほど進み、大通りに出る
「流石大都市だな。朝早く出ても渋滞に巻き込まれる」
遠くに見える信号は青だが、一向に進む気配はない
「おい見ろ。リムジンだ」
気配を見ていた泰典は、すぐ隣にあるリムジンを指差した
「おお、金持ちはいいな」
「何処かの社長だろ」
泰典は見飽きたのか、携帯を取り出す
「前々から思っていたけど、お前飽き性だよな」
「飽きたつもりはない。それよりこの渋滞の原因がわかったぞ」
「ただの渋滞だろ?」
「この先で事故があったらしい」
二人は互いに顔を見合った
「面白そうだな」
「携帯で撮ってくる」
「頼んだ」
泰典は隣のリムジンに当てないように、ドアを開け、渋滞の中を歩きはじめた
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