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「報酬は?」
「え?」
「だから報酬」
レインは、ズビッとレフィーナの前に人差し指を持ってくる。
「人に依頼するときは、それなりの報酬がないとな」
ニヤリと笑うレインに、レフィーナも口元を押さえてクスクス笑った。
「何だよ」
「いいえ、ただ、ちゃっかりしてるのね」
不満そうな顔のレインは、レフィーナにとっては可愛いものだった。
「報酬……、そうね。四割でどう?」
「却下」
「あら……」
レフィーナはガッカリした顔をするが、レインは今度はパーともう一本の指をレフィーナの前へと突き出した。
「六割だ」
「えー、私欲しいものがあるのよねー」
「んじゃぁ、一人でやれよ」
今度はレフィーナが腕を組み考え込んだ。
その際、組んだ腕に強調されたバストはしっかりと拝ませてもらったレインだった。
「じゃあ、こうしましょう」
レフィーナがパンッと手を合わせ、妖しい笑みを浮かべた。
「三割と私の体……、で、どう?なかなかいい取り引きだと……」
「却下」
「にゃ!?」
白けた目をしたレインに、レフィーナが涙目になる。
「体より金をくれ」
レインの言葉が、槍のようにレフィーナの胸へと突き刺さる。
レフィーナはフラリと糸の切れた人形のように机に突っ伏した。
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