183人が本棚に入れています
本棚に追加
テーブルに額をくっ付けた状態のレフィーナが、呪いを呟くようにぶつぶつと何かを呟き始めた。
(ひぃぃぃ……)
レインはその何を言っているのか聞き取れない声と、レフィーナから漏れだしてくる黒いオーラに顔を青くし、声をかける。
「お、おい……」
「…………」
「おーい……?」
「…………」
「俺、手伝っちゃおっかなー?」
「…………」
「……俺、こんな美人抱いてみたかったんだよな」
レフィーナの肩がぴくんっと反応する。しめたとばかりに顔をにやつかせ、レインは更なる追撃をはかる。
「細いし、髪も綺麗で肌もすべすべ。そして……、美乳。俺、大きさより形派なんだよ」
「……ほんとに?」
か細い声が聞こえる。作戦は成功だ。後は機嫌を損ねないように話を合わせていくだけ。
「あぁ、本当だ」
「……じゃ、仕事手伝ってくれるの?」
「……ま、いいよ。俺も暇だし、さっきの修理代でいらん出費したし」
「……じゃあ、お願いね!」
がばぁっと顔を上げたレフィーナは既に笑顔で、やはりめんどくさい部類の女なんだとレインは再認識した。
.
最初のコメントを投稿しよう!