79人が本棚に入れています
本棚に追加
オレンジ色に染まっている空で近くにある木々からひぐらしがカナカナ鳴いているのが分かる。
いいわよね…
家に帰る途中はひどく長かったような気がした。
どこの世界も、このひぐらしの鳴き声は聞こえたものだ。
歩くこと数十分…
家に着いた。
今はもうあまり考えられず頭の中空っぽ。
早くご飯食べて寝たいなぁ…
そう思ってドアを開けた。
ドアを開けたらカレーらしき匂いが部屋を漂っているなか沙都子が出迎えてくれた。
沙都子「お帰りなさいまし、梨花」
梨花「ただいまなのです。」
沙都子は、キッチンで料理を作っていた。
一応沙都子と毎日暮らしているのは元の世界と変わらないんだね。
私は、沙都子に記憶が残っているか聞いてみた。
梨花「沙都子」
沙都子「ん?なんですの?」
梨花「沙都子は、覚えてますですか?鷹野達と戦った日を」
沙都子は何か言ってる意味が分からないといった表情で
沙都子「知りませんわ。さ、カレーできましたから早くたべましょう」
訝しげに私を見ていた。
まぁ、当然よね。
梨花「はいなのです」
やはり…この世界では恐らく圭一以外は覚えていないのかな。
最初のコメントを投稿しよう!