547人が本棚に入れています
本棚に追加
午前7時半。
一定に流れる大音量の機械音と、薄いピンク色のカーテンから滲み出ている朝日が、もう起きなければならないという残酷な知らせを告げる。
冬本夏樹(ふゆもと なつき)は、2段ベッドの小さいスペースでしばらくモゾモゾと謎の動きをした後、耳障りな目覚まし時計のベルを止めた。
そして上体を起こし──
ガン!
「痛っ!」
……それと同時に物凄いスピードで頭と天井との衝突事故。
鈍い音が部屋中に響く。
最初のコメントを投稿しよう!