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「無礼者!姫様が申しておられるのだ!早う答えい!」
とそこへ皺くちゃのお婆さんが現れ唾を飛ばす勢いでべらべらと話し出したのだ…
「勝…良い…そこの娘…大丈夫ですか…?」
何とも気高そうな美少女は多分二十歳はいっているのであろう…切れ長な目で類を見詰めてくるのであった…
『あ、はい…大丈夫です…あの…此処は?』
「おぬしは此処が何処かも解らず眠りこけておったのかい!?ここは美濃であるぞ!そして此処に居はすのが美濃のお館様…斎藤道三の姫、帰蝶様であられますぞ!そのような土地で…おぬしの姿…何処かの忍ではあるまいか…」
とこれまた気の強そうな年配の女性が類を睨みつけて話しかけてきたのだった…
『え…あの…私…』
「止めよと申しておる…この娘も戸惑っておるであろう…娘…名は何と言う」
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