There is just a only LOVE...【創作】

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『あいしてる。』 なんて安い言葉なんだろう。 たったの5文字。 言葉にしたら、1秒足らず。 …すぐ言えてしまう、こっ恥ずかしい台詞。 だから俺は、『愛してる』なんて軽々しく言う奴を信じない。 ましてや、そう言いつつ そんな態度をみじんも見せない奴なんて…。 「…ッ、やめ…、なにすん…ッ!」 自分の部屋、 自分のベッド。 横たわる俺に、 覆い被さるあいつ。 ここは確かに自分の部屋なのに、 見慣れぬ異空間として、俺の目に映る。 ………いや、それもまた違う。 『そこ』は到底、寛げる我が家とは言い難いが、 それでもそこは、見慣れた空間。 そう。 こうして手足を拘束され、一糸纏わぬ姿を晒されて、 虐げられるのも、 もう、慣れた。 「やぁ…ゃ…め…」 それでも抵抗を試みるが、 「…るさい」 彼の強引すぎる愛撫に 成す術もない。 「………ッ、ぁ」 自身を握られ、不覚にも声をあげてしまう。 「何、…感じてんだ?」 クスクス、と まるで嘲笑うかのような彼に、 目に涙が溜って行く。 そんな俺を見て、 彼は更に意地悪な笑みを深める。 .
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