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「はいはい、……分かりましたよ」
打ち合わせ通りか──全くややこしい奴だ。 こんなストーカー野郎、優等生のお前が先生にチクるなり警察に通報するなりすれば、とっと解決する物を……何故にこんな真似をするのやら。
必 要
(かなら かなめ)
俺の通う公立の普通校。 公立千ヶ崎高校2-1の俺のクラスの委員長。
それが、必(かなめ) 要(かなめ)である。
肩まで掛かるぐらいの長い黒髪のストレートに、何処か同じ高校生ながら大人びた雰囲気のある顔、ブラウン色のスリムなフレームの眼鏡に何処か人を寄せ付ける真の強そうな瞳、そんな人に好かれやすい特徴のある奴らしい────ちなみにこれは、俺の席の隣に座る友人から必に「相談事があるから放課後開けといて欲しい」と言われた後に、何故か必の魅力を説かれ忠告された。 何かやったら殺す、告白されても殺す……と。
「……告白所か、ストーカー相談だからなぁ。
まぁ、所詮人生なんてそんなもんだろうがよ」
しかし、一週間前の放課後に相談されてからようやく現れたストーカーが、まさか4組のガリ勉クラスの奴とは……どうやら、現実は勉強が出来る奴はみんな頭が良いわけではないらしい。
「その名札のプレート。 特別指定クラスの奴だよな、お前今何やってるか分かってるか?」
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