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とりあえずは、今の自分が何をやっているのかを考えさせる為に、要の指示通りの言葉を目の前のストーカーに諭してみた。
「ぼ、僕が何をしているだって!?
ど、どうしてそんな事をき、君のような要さんをたぶらかす野蛮な男に言わなきゃならないんだ!!」
「…………あ、嗚呼そうだな」
ストーカーの激昂した口調に、少々たじろいでしまった。
俺が要をたぶらかしている? アホかコイツは、どちらかと言えば、厄介事に巻き込まれた被害者だろうが。
「わ、分かったなら今すぐに要さんから離れろ!!」
「いや、要が俺の制服掴んで────」
「待っていてね、要さん。 今僕が、そこの生きる価値の無い 暴力しか振るえない 社会のゴミ屑から救ってあげるから、 ふふふ でゅふ ふふひ」
「あのなあ、お前……」
何を自分の都合のいいように考えんだよ──という間もなく、ストーカー野郎の田中は バチン という肌を思いっきし叩く音と共に地面に片膝をついていた。
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