~悪魔のベル~

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教室内にいる全員の視線が集まる中、私は言葉を発する事無く自分の席に着いた。 先生が居る手前、クラスメートは表立って私を中傷したりはしなかった。ただ、私に注がれた視線は恐ろしく冷たいモノだった。 先生はその視線に気付いているのだろうか? ……いや 気付いていても、ただ傍観しているんだろうな。本当は物事をポジティブに考えたいが今の私には無理……。私の頭に有るのは、地獄へのカウントダウン。 後数分もすれば、授業は終わる。時計の秒針が前に進む度私の心はえぐられる。 良い事なんて何一つない。 私に素敵な王子様でもいれば、物事をポジティブに考える事が出来たかもしれないのに……。
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