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1944年
6月28日
13:56時
建物の一階バルコニーでは、20mm機関砲が火と弾丸を吐き出している。
着弾の土煙が至る所であたり、日の光が照らし出す大地に、死と破壊の花を咲かせていた
「バズーカはどうした!!
アイツら一体何処に居るんだよ!!」
「衛生兵!
衛生兵こっちだ!!
来てくれ!!」
88mm砲も火を噴き、数人の隊員達を中空に吹き飛ばす。
その中で、ブライアン大尉が隊員達に指示を出した
「20mm機関砲の死角に回り込め!
真正面に居ては良い的だぞ!!」
ブライアン大尉が舌打ちしながら、自信のトンプソンを構えて、怯える隊員達のもとに走り始めた
「大尉!
大尉下がって下さい!
危険です!
大尉!!」
制止しようとする部下達の言葉を無視し、ブライアン大尉はトンプソンを連射しながら、猛烈な機関砲の掃射の中を駆け抜けた
「こっちだ!
早く来い!
走れ!!」
ブライアン大尉は、トンプソンを連射し続けながら、尚も隊員達に叫んでいる。
暫く釘付けにされていた隊員達だが、ブライアン大尉の行動に意を決し、ライフルで牽制射撃をしながら走り始めた
「援護射撃!
誰も死なせるな!!」
ヘンリー少尉がM1カービンを撃ち始め、他の隊員達もヘンリー少尉に倣う。
猛烈な銃撃に、20mm機関砲を操作していたドイツ兵達が、20mm機関砲のシールドをヘンリー少尉達の方に向けた
「ヘンリー!
今すぐ下がれ!
掃射が始まる!!
下がれぇっ!!」
ブライアン大尉の言葉と同時に、20mm機関砲の猛烈な機銃掃射が始まった。
たちまち身体を撃ち飛ばされる隊員達。
血しぶきと血煙が舞い、ヘンリー少尉の至近距離にも機関砲が着弾し始めた
「大尉達の援護がまだ終わってません!
撃ちながら動くぞ!
援護射撃!
行け!
走れぇっ!!」
ヘンリー少尉の言葉で、隊員達がライフルを撃ちながら走り始める
「援護射撃!
手榴弾も投げろ!
20mmを潰すんだ!!」
ブライアン大尉がトンプソンのマガジンを交換し、フルオート射撃をしながら手榴弾を取り出した
「手榴弾!
行くぞ!!」
トンプソンを撃ち終え、ブライアン大尉は隊員達にサインを出しながら、手にした手榴弾の安全ピンを抜き取った。
ブライアン大尉が手榴弾を投擲し、数人の隊員達もブライアン大尉に倣う。
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