第一章「日常」

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私の名前は、カレン・ファン・フィオーネ。 あれから10年が経ち、私は17歳になった。 いつものように、レイの声で目が覚める。 「・・・お嬢様。起きて下さい。お目覚めの時間ですよ」 「んー・・・?」 ゆっくりと目を開けると、レイが顔を覗き込んでいた。 「ほら。遅刻しますよ」 「休む」 ガバッと布団を頭まで被り、もう一度夢の中に行こうとした・・・がレイが布団を剥ぎ取り、それは阻まれた。 「またそのような事を言って・・・お父様が嘆かれますよ。ほら。お早く」 そう言ってレイは制服を私に渡した。 そうなのだ。お父様は物凄く過保護だ。だから私が学校に行かなかったら、イジメだと勘違いして学校に乗り込んで来るほどだ。(経験アリ)
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