錯乱の鐘

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 空が赤く染まり泣いていた。  どうして泣いてるの? そう尋ねた。  泣いてない! と空は強がった。  そうなんだと言うと、そっと離れ空と別れた。  なにかを哀願する目付きで空は見送ってくれた。  空から帰ると雨がしとしとと降ってきた。  僕は傘をささずやむまでずっと立っていた。
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