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「大丈夫だ。サエは寝てればいい。お兄ちゃんみたいに高校に入る頃になれば分かるよ。」
まだ妹は不安そうだ…
「お前は頭いいからすぐに分かるかもな…でも心配するな!!何かあったらお兄ちゃんが守ってやるよ!!!」
そう言って頭を撫でてやると、サエは嬉しそうに目を閉じた。
「お父さんまだ着かないのかしら…?迷ってない?」
助手席でお袋が心配そうに言う。
車は山の中を、闇をかき分け進む。
「俺を誰だと思ってるんだ?俺に任せろ…」
「何が「任せろ」よ?イッタイ誰のせいでこうなったと思ってるの!?」
親父は顔をしかめる。
「もう言わないでくれよ…反省してるよ……俺に着いて来てくれて有難うな…圭もな…」
母さんは頭を深くため息をつく。
俺は一応親父に相づちをついた。
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