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二時間が過ぎた…
空は太陽を引っ張り出し始めている…
というかいくら何でも遅すぎる。
「親父、まだ着かないの?」
親父の顔を覗くと、顔を真っ青にしていた。
「…迷った」
その一言で車内が凍りつく…
やっぱり山で迷うのと道で迷うのでは、その一言の重みも違ってくる。
「おぃ!!どおすんだよ!!!」
「お父さんどぉするの!!??」
親父は一息つき…
「とりあえず外に出て空気吸おう」
車酔いが酷くなった今の俺は、その意見には賛成だった。
お袋も同じらしい。
「そうね、降りましょう。圭、紗枝起こして」
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