①オランダ女王説

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話を最初に戻すと、なぜオランダ女王が名前の由来だということが気になったのかというと、理由は三つあります。 一つ目は、オランダ語としてのヴィルヘルミナという名前です。 読者の方は、女王ヴィルヘルミナの在位期間を見て、結構、現代に近い年だということに疑問を抱いたでしょう。 仮に女王ヴィルヘルミナが由来だとして、中世(4世紀末~15世紀半ば)のイメージがあるヴィルヘルミナに それをつけるでしょうか? そう思い、「ヴィルヘルミナ」という言葉を英語、オランダ語、ドイツ語で調べた結果、面白い事が分かりました。 オランダ語とドイツ語がヒットしたわけですがドイツ語は後で説明します。 ヴィルヘルミナという名前は女性用の名前で、男性用の名前はヴィルヘルム(Wilhelm)というらしいです。 このヴィルヘルム(ヴィレムという名前はヴィルヘルムを短縮した名前であるらしく、オラニエ公ヴィレム一世などは有名。1560年くらいに在位していた)という名前、世界史の教科書などで目にする名前ですが、オランダの歴史上、結構な回数登場します。 もちろん、オランダが独立する以前、つまり中世にもヴィルヘルムという名前がついた人物は登場します。 ということはヴィルヘルムという名前は知名度もあるし、イメージもピッタリなわけです。 それをカルメルさんに合わせてヴィルヘルミナにしたとは考えられないでしょうか? それが無理矢理だと思う人には更に説明します。 例えば、カルメルさんの「~であります」という言葉。 今では変であれど、昔の日本では、部下が上官に使うような丁寧な口調でした。 これは達意の言で何語かが日本語に変換されているわけですが、何語で喋っている時も軍隊で目上の人に使うような言葉使いなわけです。 そしてカルメルさんの出身地はオランダと考えられていますが(好物がオランダの郷土料理であるから)、同時にそこの姫、もしくは宮殿に出入りするような重要人物であるとも考えられています。(姫発言、宮廷恋歌、賛美歌) これらを踏まえて、面白い推測をしてみましょう。
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