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目を凝らして見れば
たしかに生狐の体の中に
何か…邪悪に光る物があった
俺は直感的に悟った
"あれと生狐を切り離せば
生狐は力つきて死んでしまうと"
俺は刀を構えると
香に言った
『これはもう母ではない
だが…少しは我が残って
いるはず。』
そう…残っていなければ
香の言葉に生狐が反応
するわけがない
『だから…最後くらいは
話くらいはできるはずだ』
どうする…?
背後から小さく"話しゅ"と
かすれた声が聞こえた
俺の言葉の意味は
香はわかったはずだ
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