508人が本棚に入れています
本棚に追加
陽『ー…健吾?』
ハッとして陽をみると
香も一緒に俺を見ていた
『あぁ……もういいのか?』
そう聞けば香は
コクリと頷いた
それを見ると俺は
歩き出した
その手には生狐から
出てきた小さな水晶を握って
背中からはトコトコと
足音がする
この歩き方は陽
足跡は一つしかない
俺はゆっくりと振り返った
俺の視線の先には
ただこっちをみる香がいた
『おいー…』
それにピクリと反応すると俺をみた
『なにしてるんだ…いくぞ』
そう言えば香の顔は
パッと花が咲いたように
笑うと走りよってきた
それに僅かに顔を
ほころばした
最初のコメントを投稿しよう!