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その中にたたずむ、この場に似合わないほどに白い巨人がいた。
プロトタイプネクスト、ALETTHAだ。
このネクストは、悪魔の兵器と呼ばれ、それに見合った性能を誇っている。
だが、一介のリンクスがこれを操ろうとしたら、まず動かすことすら出来ないだろう。
どんなネクストとも似ていない外見。
その右腕に持ったバカでかい五連装ガトリングを、いとも簡単に持ち上げ、アナトリアに向かって更に撃ちまくる。
一体、こんなにも非情なことをするのは誰なのだろう?
今、このネクストを駆っているのは、コロニーアスピナの英雄、ジョシュア・オブライエンその人なのである。
何故、彼がこんなことをするのか?
簡単なことだ、彼もまたリンクスだからだ。
リンクスは、かつてのレイヴンと同じ傭兵であり、企業の命令には絶対に従うのだ。
ジョシュアは、オーメル・サイエンス・テクノロジーの依頼に従って、このアナトリアを襲撃した。
このプロトタイプネクスト、ARETTHAも、オーメルから渡されたものだ。
更に激しく燃え上がる炎。
そんな中、少し離れたところから一つの光がこちらに向かって飛んできた。
間違いない、オーバードブースト(以後、OB)によるブースターの光である。
その光は、ARETTHAに近づくとOBを止めた。
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