恐怖への落とし穴。

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      俺と凌は一斉に声を出した。 「冗談じゃねーよ。こんな変な遊び……参加出来る訳ないだろ!」 俺は声をあらげて言う。 きっと……この気持ちは、今ここにいるみんなも同じなんだと思う。 ただの誰かの悪戯……そう考えれば済むのだろうけど、なんとなくそういう気持ちにはなれず胸騒ぎがした。 「ねぇ、何であたし達なんだろう? あたし達の名前を知ってるっていう事は、この学校の誰かの仕業なんじゃない?」 そう言うと、真弓は俺の方に近寄って来た。 「てか……何で土浦の名前もある訳? 土浦が裏で全部仕組んでんじゃないの?!」 そういえば、名前が書いてあるのに土浦の姿は、教室には無かった。 その場にいない土浦に対して、友姫乃は怒りを表す。 「そうだとしたら、土浦はどうやって俺達のアドレスを知ったんだよ?」 俺は全員に確認したが、俺達は土浦のアドレスを知らない。 勿論、誰かが土浦に俺達全員のアドレスを教えない限り、土浦も俺達のアドレスを知るはずもないのだ。      
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