恐怖への落とし穴。

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      「ふぅ。やっと着いた」 全身汗でびっしょり濡らしながら、俺は学校の正門前まで辿り着く。 俺の通う学校は、俺が入学する少し前に改築したらしく、外見から校舎内までとても綺麗だった。 学校自体の偏差値は悪いが、校舎だけは私立並みに綺麗なのだ。 俺は誰もいない無駄に広い校庭を通り、急いで昇降口まで行き上履きに履き替える。 そして、階段を上り俺は自分のクラスである2年3組へと足を踏み入れようとした。 その瞬間―― 俺は何者かに肩を叩かれた。 「おい志水! 今何時だと思ってるんだ!」 俺の体はビクリと一瞬震え、そのまま硬直した。 「はい! すいません!」 思い切りでかい声で謝り、後ろを振り返った。      
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