恐怖への落とし穴。

5/22
前へ
/225ページ
次へ
      「ちょっと! あんた達、終業式の日にまで遅刻?」 突然話し掛けられた俺達は、多分同じ動きをしていたと思う。 一瞬で体全ての動きを止め、同じタイミングで振り返る。 そこに立っていたのは、同じクラスの山波真弓(やまなみ まゆみ)だった。 俺達2人のツッコミ役とも言える存在の奴。 俺達はいつもこの3人で良く一緒にいた。 「あ……なんだ、真弓か」 俺が肩を撫で下ろし、安心したように呟くと、それを聞いた真弓が口を開いた。 「なんだ真弓か……じゃないでしょう! もう終業式終わったよ?」 俺達はバカみたいに、ふざけ合っていて分からなかったみたいだ。 気が付けば何人かのクラスメイト達が、終業式を終えてこの教室に戻って来ていた。      
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!

408人が本棚に入れています
本棚に追加