恐怖への落とし穴。

8/22
前へ
/225ページ
次へ
      その輪の中で全員が携帯を開き、画面を見つめながら何かを話し合っていた。 「おい、一体何なんだよ?」 訳も分からないまま呼ばれた俺と凌は、2人して問い掛けた。 するとその輪から、少し離れた場所に座っていた奴が口を開いた。 彼の名前は、楠木啓(くすのき けい)と言う。 一匹狼的な感じの、戯れる事を嫌う奴で、結構格好良い奴なのだ。 「ここに残った俺達だけに、同じ内容のメールが届いたんだ」 座っていた椅子から少し体制を崩しながら話す。 「同じ内容のメール? 他の奴等にはそのメールは届かなかったのか?」 楠木は溜め息を一つ吐くと、言葉を続けた。 「ああ……というより、メールには、送られて来た奴全員の名前が書いてあるんだ」 とりあえず俺は、全く話の内容が掴めず、理解出来なかった為にメールを見せて貰う事にした。 メールの内容はこうだ。      
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!

408人が本棚に入れています
本棚に追加