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その輪の中で全員が携帯を開き、画面を見つめながら何かを話し合っていた。
「おい、一体何なんだよ?」
訳も分からないまま呼ばれた俺と凌は、2人して問い掛けた。
するとその輪から、少し離れた場所に座っていた奴が口を開いた。
彼の名前は、楠木啓(くすのき けい)と言う。
一匹狼的な感じの、戯れる事を嫌う奴で、結構格好良い奴なのだ。
「ここに残った俺達だけに、同じ内容のメールが届いたんだ」
座っていた椅子から少し体制を崩しながら話す。
「同じ内容のメール? 他の奴等にはそのメールは届かなかったのか?」
楠木は溜め息を一つ吐くと、言葉を続けた。
「ああ……というより、メールには、送られて来た奴全員の名前が書いてあるんだ」
とりあえず俺は、全く話の内容が掴めず、理解出来なかった為にメールを見せて貰う事にした。
メールの内容はこうだ。
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