Date ☆ Date

7/10
前へ
/54ページ
次へ
~テーマパーク(川辺)~ 統司は、南美を必死で捜した。しかし、南美の姿はどこにもなく、半ば諦めかけていた。その時、統司は川辺のベンチに座っている南美を見つけた。統司は、急いで南美に話しかけた。 「南美!」 南美は統司に気付くと、捜してくれたという嬉しさから、涙が出そうだった。しかし、南美は今まで統司がしてきたことを、簡単に許すことは出来なかった。 「今さら何?」 南美は、怒ったように聞いた。 「ごめん・・・。俺・・・南美の大切さがやっと分かった気がする。」 統司はうつむいて言った。南美は何も言わずに話を聞いた。 「今まで、南美は自然に一緒にいてくれると思ってた。でも、それは違うって気付いたんだ。」 統司の言葉を聞くと、南美の目から自然に涙が流れた。そんな南美を見て統司は言った。 「ごめん・・・。また泣かしちゃって・・・」 「ううん。私は嬉しくて泣いてるの。統司がそのことに気付いてくれただけで、十分だから・・・」 南美は、涙を拭きながら言った。 「今まで気付けなくて、本当にごめん・・・」 統司はうつむいて言った。 「いいよ!」 南美は笑顔で言った。統司は、南美の笑顔に救われた気がした。 「これからの時間。いっぱい楽しもうな!」 統司は明るく言った。 「もちろん!」 南美は明るく言うと、統司と手を繋いだ。その時、統司は言った。 「その前に、昼飯食べようぜ!」 「うん。そうだね!」 南美は笑いながら言った。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加