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~テーマパーク(川辺)~
統司は、南美を必死で捜した。しかし、南美の姿はどこにもなく、半ば諦めかけていた。その時、統司は川辺のベンチに座っている南美を見つけた。統司は、急いで南美に話しかけた。
「南美!」
南美は統司に気付くと、捜してくれたという嬉しさから、涙が出そうだった。しかし、南美は今まで統司がしてきたことを、簡単に許すことは出来なかった。
「今さら何?」
南美は、怒ったように聞いた。
「ごめん・・・。俺・・・南美の大切さがやっと分かった気がする。」
統司はうつむいて言った。南美は何も言わずに話を聞いた。
「今まで、南美は自然に一緒にいてくれると思ってた。でも、それは違うって気付いたんだ。」
統司の言葉を聞くと、南美の目から自然に涙が流れた。そんな南美を見て統司は言った。
「ごめん・・・。また泣かしちゃって・・・」
「ううん。私は嬉しくて泣いてるの。統司がそのことに気付いてくれただけで、十分だから・・・」
南美は、涙を拭きながら言った。
「今まで気付けなくて、本当にごめん・・・」
統司はうつむいて言った。
「いいよ!」
南美は笑顔で言った。統司は、南美の笑顔に救われた気がした。
「これからの時間。いっぱい楽しもうな!」
統司は明るく言った。
「もちろん!」
南美は明るく言うと、統司と手を繋いだ。その時、統司は言った。
「その前に、昼飯食べようぜ!」
「うん。そうだね!」
南美は笑いながら言った。
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