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~図書室~
そんなある日の昼休み。図書委員だった私は、その日も図書室に来ていました。私は、本を読むのが好きで、空いた時間を利用していつものように本を読もうとしました。そして、読みたい本を見つけた私は、その本を取ろうとしました。すると、その本を取ろうとしていた誰かの手に、偶然軽く触れたのです。私は、驚いて手を引っ込めて、その人を見ました。その人はなんと、あの玖珠先輩だったのです。玖珠先輩は、私に笑顔で話しかけてくれました。
「あ、お先にどうぞ。」
「えっと・・・あの・・・」
私が戸惑っていると、玖珠先輩はその場を去ってしまいました。私は、玖珠先輩に話しかけられた喜びと、何も言えなかった自分の不甲斐なさに、その場に立ちつくしてしまいました。
~教室(1年2組)~
教室に戻った私は、図書室でのことを京香に話しました。京香は、私の話を全て聞き終えると、嬉しそうに聞いてきました。
「で、そのあとは?」
「えっ!?それで終わりだけど・・・」
京香は、私の話に続きがあると思っていたようで、私の言葉を聞くと、つまらなそうに言いました。
「なぁんだ・・・」
「でも、もうすぐバレンタインだから!」
私は明るく言いました。そう、バレンタインまで、丁度1週間です。京香は、携帯を見て言いました。
「あと1週間だね!玖珠先輩にチョコあげるの?」
「うん・・・」
私は、とても恥ずかしかったです。正直、玖珠先輩にチョコをあげるなんて不可能だし、受け取ってもらえないと思いました。しかし、京香の言うことで、少しでも可能な気がしました。
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