Happy Valentine

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~美裕の家(台所)~ 家に帰った私は、玖珠先輩にあげるチョコを、試しに作ってみようと思いました。でも、どんな形にしたらいいのか分からずに、1時間程本を見続けました。そんな時、あるページにとてもかわいいチョコが載っていました。私はそれを見たとき、その形にしようと決めました。そして、早速作ってみようと思った私は、家中を探し回って、ハート形の型抜きを見つけました。型抜きは、丁度いい大きさで、本に載っていたチョコを作れると感じました。私は、材料を準備して、早速作ってみました。 「あとは冷蔵庫に入れて・・・」 私は、型に入れたチョコを冷蔵庫に入れました。しばらく経って、私は冷蔵庫を開けました。チョコは完璧に固まっていました。私は、チョコを型からはずして、食べてみました。 「うーん・・・イマイチかな・・・」 チョコは、味こそ普通なんですけど、形がハート形だったので手作り感があって、自分では気に入りました。私は、京香に見てもらおうと、もう一つチョコを作りました。 ~教室(1年2組)~ 次の日、学校に来た私は、早速京香にチョコを食べてもらうことにした。 「京香!」 京香は、私に気付くと私のところに来ました。 「どうしたの?」 「えっと、玖珠先輩にあげるチョコを試しに作ってみたんだけど、食べてみて!」 私は、チョコを渡しながら言いました。 「え、うん・・・」 京香は戸惑いながらもチョコを受け取ると、包み紙を外して言いました。 「すごいね!上手じゃん!」 「食べてみて!」 私は照れながら言いました。京香は、そのままチョコを少しかじりました。私はドキドキして、京香を見ました。京香は、少し考えて言いました。 「なんかちょっとね・・・」 「どこが駄目だった?」 私は、素直に聞きました。 「うーん。普通すぎてインパクトないっていうか・・・」 京香は、悩みながら言いました。 「インパクトかぁ・・・」 私は少し考えてみました。たしかに、私のチョコは溶かして固めただけの、普通のチョコでした。しかし、どうしたらインパクトが強くなるのか、私には考えつきませんでした。そんな時、京香は私に言いました。 「ねぇ、今日家に来ない?色々試してみようよ!」 「あ、うん!」 私は少し驚いた。そういえば、京香の家に1度も行ったことはありませんでした。 「じゃあ決まりね!」 京香は嬉しそうに言いました。
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