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沖「僕は一君が好きだよ
自分でも馬鹿だなぁって思うくらい愛してるけど
ポチはちゃんと飼い主の愛に気付いてるのかなぁ?」
斎「総司、俺は…」
沖「返事」
斎「‥わん……総司、俺が好いたのはアンタだけだ」
沖「本当に?」
いつもなら、これで許してくれた
が、今日はダメらしい
斎「っ……愛している、総司…すべてを許したのはアンタだけだ」
意を決して口にしたその声は、思いの外大きくて自分で聞いて頬が熱くなる
剣では誰にも負けないとしているが、日常では総司に振り回され続けているように思う
やっと重なった唇は余裕がなく、しかしすぐに離れてしまう
不振に思い見上げれば、いつもの意地の悪い目とぶつかって
沖「今は一君をヨクするだけで許してあげるから、僕が怒ってた原因は自分で考えてね?
巡察から帰るまで待っててあげるから」
斎「…帰るまで、とは」
他にも引っ掛かる言葉はあったが、ここは先に待ち構える難関に備えることにする
沖「ん?だって、今から考えて答える余裕があるなら別にいいけど…無理だよね、一君には」
とても、楽しそうに笑うその様を見て、悟らざるをえない
それはつまり、今からの行為で容赦なく自分を弄り倒すと言う意味で…
沖「だから、巡察から帰ってきたら、ちゃんと聞いてあげる」
ちゃんと、と言うのが聞くことに対してではないのは尋ねる迄もなく…
巡察中の斎藤に、隊士の誰も声を掛けられなかったのは言うまでもない
斎(…副長が絡んでいるのは、まず間違いないのだが…
…いつのどのやりとりなのか…候補が絞れん…)
あとがき →
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