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俺と新澤は俺たちが部活動する場所に向かった。
その場所は昔、弓道部が活動していた弓道場である。
「それじゃ新澤、準備するぞ。」
俺の呼びかけも虚しく
彼女は動かない。
いや、動こうとしてくれない
「おい………、準備するぞ?」
聞こえてはいるようだが
「…………ああ、そうだったそうだった。真弓、準備を頼む。」
「はい!」
先ほどとはうって変わり彼女は迅速的に準備を始めた。
新澤、いや真弓は変わったやつで『真弓』と呼ばないと行動はもちろん返事さえしてくれない。 彼女なりのプライドだろうか。
そういや前に、自分の苗字はあまり好きじゃないとか言ってたような気もする…
そうこうしている内に彼女は自分の準備を終えてしまった。
「こと先輩、今日こそは勝ちますからね!?」
指をズビシッと此方に向けながらの宣戦布告
「面白い、手加減はしないからな?」
俺は少し彼女のノリにノって悪役っぽい声を出しながら自分の準備を始めた。
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