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掛け声と共に放った拳が男の顔面をとらえ、ゴギィと嫌な音を立てながら地に伏した。
「こ・・・この女拳で殺りやがったぞ!?」
・・・あ。
ダメだ。あいつは殺そ・・・・・・
確かに、俺は身長のわりに細身だし髪も茶髪で腰まで伸ばしてるし顔も女顔でよくナンパされるけど・・・声も高いし。
「俺は男だゴラァ!!」
俺はグローブの先端の爪と甲に仕込んだ仕掛けを発動させる。
爪の先が外れ、指と爪の間に視認出来ないほどの細い鋼糸が現れ、俺が手を振れば爪が飛び、鋼糸がその範囲にいた野郎達を切り裂いていく。
それだけに、俺がどれだけ強いか解るだろう?並の筋力じゃできないんだぜ?
思う存分暴れ回り、気が付けば周りにいた男達は輪切りだったり片腕なかったりで死んでいる。
どうやら白い少女も終わったらしく、俺が殺った奴らを見て驚きながらこちらに近付いて来た。
「助太刀感謝する・・・が、すごい死に体ですな」
白い少女は若干俺を警戒しながら話し掛けてきた。まぁ俺だったら絶対にやらないが・・・
「あぁいいって、道に迷ってた途中に偶然見つけて、たまたま敵と勘違いされて襲われて、返り討ちにしただけだから」
俺が手を振りながら(鋼糸はしまってますよ?)言えば、白い少女は一度頷いて微笑をくれた・・・可愛いジャマイカ!!
「ふむ、そうであったか、巻き込んですまなかった」
「あぁいいってば、俺は鳳穿。君は?」
グローブを外し、ちゃんと自分から名乗って相手に問う(偽名だが)。
「うむ。我が名は趙雲。字は子龍。主を求め大陸を旅する流浪の将だ」
Waht?ぁんだって?
「鳳穿殿?いかがなされた?」
俺は彼女が言った名前に呆然とし、首を傾げた彼女に今一度問う。
「すまない、よく聞こえなかったようだ。悪いが今一度名前を聞かせてはくれないか?」
自称趙雲という彼女は俺の言葉に再度頷いて、今度ははっきりと言ってくれた。
「我が名は趙雲、字は子龍。主を求め大陸を旅する流浪の将なり!!」
あぁやっぱり、どうやら俺はパラレルワールドwith三国志の世界に来てしまったようだ。
つうか何で女の子?
もしかして、彼女以外の武将も女の子なのだろうか?
まぁとりあえず・・・だな
「趙雲、この近くに街か村はあるかな?さっきも言ったけど、道に迷ってしまってね」
趙雲はうむと考えー
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