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風呂は水を張り、火を沸かす等手間と人手がかかり普段は中々に入れるモノではない。
人手にかかる金と、水を大量に使うためだ。
しかし今目の前にある物は紛れも無く風呂であり、星は純粋に驚き、感心している。
「さぁ星。この中なら思う存分に身を清めるといい」
俺は急いで造った簡易露天風呂を前にする星にそう言って踵を返す。
正直、近くで女の人が裸でいることには変わりないが、目の前で水浴びされるよりは百倍はマシなはずだ。
大量にかいた汗が気持ち悪いが、そこは我慢だ。星が出たら俺も入ろう。
気を落ち着かせ、さぁ荷物整理を続けようとすると、後ろから悪魔の声が聞こえた。
「ふむ、これは良い風呂だな。月夜も一緒に入ろうではないか?」
聴こえない聞こえないキコエナイ・・・
「ほら、汗だくではないか、風邪を引いてしまう」
聴こえないふりを通して星の言葉を無視して作業に勤しむ。
すると・・・
「入るぞ?」
「・・・はい」
首に槍を突き付けられて脅されました。
俺の理性よ。せめてプラスチックで出来てないことを祈るぜ・・・
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