一章 桃園の誓い

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そう。今の俺は、今よく漫画とかである、気が付いたら異世界に!って状況なんだよな。たぶん。 でも、そうしたらこの女の子たちは何なんだ?劉備とかってむっさいおじさんたちだったはず………。でも、今目の前にいる劉備、関羽、張飛は可愛い女の子。 こんなん出来すぎだろ……… アイシャ「確かに天の御遣いにしては、尊厳が感じられない。だが、いせかいとは??」 関羽が顎に手をやり、何か考える仕草をする。 「異世界っていうか、君たちからしたら未来かな。俺はそこで、君たちのことを知った。 劉備玄徳、君はこの乱世で苦しんでいる人達を助けるべく、ここにいる関雲長、張翼徳の二人と一緒に乱世を駆けるんだ。」 トウカ「!!」 アイシャ「!?」 リンリン「お兄ちゃん何で鈴々たちが、しようとしてることが分かるのだ??」 二人は驚きの顔で俺を見て、張飛は疲れたのか俺の首から腕を離し、俺の前に回り込んだ。 「だから俺は君たちを知ってるんだ。俺たちの世界じゃ三国志は有名だからね。」 張飛の頭に手を置き、笑みを浮かべながら三人を見る。 トウカ「貴方はやっぱり、天の御遣いさまです。お願いします!私たちと一緒にこの乱世で苦しむ人達を助けてください。」 劉備はそう言うと、懇願するように頭を下げた。 「え、いや、待ってよ!?」 そんなの急に言われても…… リンリン「鈴々からもお願いなのだ。お兄ちゃん一緒に行こう。」 そんなうるっとした瞳で見ないで! アイシャ「私からもお願いします。貴方がおっしゃるように、私たち三人は苦しむ民を救うため旅を続ける身です。ですがそれにも、限界があります。」 トウカ「私たちが賊を討伐したりするのは簡単です。ですが、それは小さな地域だけ。私はこの国の全ての人達を救いたいんです!」 劉備は強い力をその大きな瞳に宿し、俺を見てきた。 この娘たちは、真剣なんだ。
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