二章 黄巾の乱

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そうして、愛紗たちが義勇兵を集める作業、俺たちが兵糧、武具を運び出す作業は一週間にも及び、ついに出発の時が来た。 パイレン「げっ!こ、こんなに集めたのかぁ!?」 集まった義勇兵を見た、白蓮が口をあんぐりと開いていた。そりゃそうなるかもな……桃香とか鈴々は遠慮っていう言葉知らないだろうし。 トウカ「うん♪頑張って集めたんだよ~。」 その人数、星が言っていたのよりも五千人多い、六千人という数だ。 アイシャ「ご主人さま、これからどうしましょうか?」 「う~ん……。」 義勇兵も武具も兵糧も得た俺たちだが、これからどうするべきか。 リンリン「こうきんとうを片っ端からやっつけていけばいいのだ♪」 鈴々のそういうマイペースというか、楽観的というか、それがたまに羨ましく思うよ。 「まずは、黄巾党。その勢力が小さな物から討伐して、俺たちの名を広めていくこと。これを目標にしていかないか?」 アイシャ「敵を選ぶのですか!?」 誇り高い愛紗なら、そう言うかもな。 トウカ「私はご主人さまの案に賛成だよ。」 アイシャ「桃香さままで!?」 トウカ「私たちの勢力はまだまだ弱小。いきなり大きな勢力とやりあっても、負けちゃうだけだよ。愛紗ちゃん。」 桃香のその言葉に、愛紗は何も言えなくなる。 リンリン「鈴々はやっつけられるなら何でもいいのだ♪」 「アハハ。さすが鈴々だ」 鈴々の頭を撫でて上げると、エヘへっ♪と笑いながら顔を真っ赤にする。 「よし、なら決まった。それじゃ出発しよう!」 そして俺たちは、白蓮と星に見送られながら、意気揚々と出陣した。
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