二章 黄巾の乱

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ほーとうと名乗る小さな女の子の頭に手を伸せて、優しく撫でて上げる。そうすると、ほーとうと名乗った女の子が、今まで泣いていた顔を、笑顔に変えていく。 ホートウ「はい。宜しくお願いします!」 ほーとうとは鳳統と書くんだと思う。ここで知謀に長ける孔明と鳳統が出てくるなんて……時代が変わって来ている? 「うん、よろしく。それで孔明ちゃんに鳳統ちゃん、君たちみたいな女の子たちが、こんな戦場に来ちゃ危ないよ。」 コウメイ「あ、あの、私たち荊州にある水鏡塾っていう、私塾で学んでいたんです。でも、今この大陸を覆っている危機的な状況を見るに見かねて……」 ホートウ「力の無い人たちが悲しんでいるのが嫌で、その人達を助ける事をしたくて、でも、自分たちだけじゃ何も出来なくて……」 孔明と鳳統の二人の女の子たちが俺の左右の手を取って、自分の思いを言葉に乗せて、俺にぶつけてくる。 コウメイ「そんな時、天の御遣いが義勇兵を募っているという噂を聞いて!」 ホートウ「天の御遣いが為そうとしている事が、私たちが考えている事と同じだってわかって、それで協力して貰うならこの人だって!」 そこには先程まで泣いていた女の子たちはいなかった。そして、諸葛孔明と鳳士元という二人の軍師がいた。 「そっかぁ……うん。桃香いいかな?」 トウカ「わかっています。ご主人さま♪」 アイシャ「貴方さまの考えている事は、まったく、本当に。」 リンリン「一緒にこうきんとうをやっつけるのだ♪」 後ろで俺たちの成り行きを見ていた三人が、そう返事を返してくれる。 「アハハ。という訳で、本当にこれから宜しく、二人とも。」 コウメイ「あ、ありがとうございましゅ!改めまして、姓は諸葛、名は亮、字は孔明。真名は朱里でしゅ!」 ホートウ「えと、姓は鳳で、名は統で、字は士元で、真名は雛里って言います。宜しくお願いします。」 朱里と雛里は揃って頭を下げた。
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