二章 黄巾の乱

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トウカ「ご主人さま~こっちの料理も美味しいよ♪」 シュリ「どど、どうぞご主人さま!」 アイシャ「ご、ごご、ご主人さま。こちらの水餃子を。」 リンリン「あ~んなのだ。お兄ちゃん!」 それに苦笑しつつも、俺は皆の薦めてくれた料理を食べては、ありがとうと、笑みで答えた。 他の義勇兵たちにも各々休息を取らせ、交流を深めている俺たちのところへ、一人の兵士が駆けて来た。 ギユウヘイ「申し上げます!陣地の南方より官軍と思われる軍が現れ、我らの部隊の指揮官にお会いしたいとのことで……」 アイシャ「官軍と思われるとは、どういう事だ?」 ギユウヘイ「はっ!通常、官軍が用いる旗ではなく、曹と書かれた旗を掲げているのです」 先程の雰囲気を払拭し、愛紗が真剣な面持ちで兵の一人と言葉を交わす。 ヒナリ「官軍を名乗りながらも、官軍の旗を用いず……。おそらくは黄巾党討伐に乗り出した諸候かと。」 シュリ「それに、曹という旗印。許昌を中心に勢力を伸ばしている、曹操さんではないかと。」 雛里と朱里の言葉で、そこにいる俺以外の面々は、神妙な顔をする。 曹操って、あの曹操か!?やっべぇ……ゲームでは覇王とか、そんなこと言ってる怖い人だからなぁ。 「桃香…。」 後に敵同士になる事を知っている俺としたら、ここで何とか桃香と曹操を仲良くさせとけば、なんて考えるんだけど。 トウカ「会ってみようよご主人さま。曹操さんって味方みたいだし。」 「あぁ、そうだな。」 桃香ならそう言うで有ろうことはわかっていたけど、はてさて、一体どうなりますか…… ―――――――――――――― 兵士に曹操と会う旨を伝え、曹操が来るのを待つ。少しすると四人の男女が歩いてきた。 金髪のクルクルの娘を先頭に、その後ろには黒く長い髪、赤紫の華服を来た女の人、前髪で片目を隠し、隣の女の人と同じデザインの青の華服を来た女の人が、金髪の娘を守るように左右に付いている。 そして……
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