一章 桃園の誓い

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「…………………………………………は?」 おいおいおい!この女の子たちは何言ってるんだ?劉備に関羽に張飛だって。それってあの有名な三国志にでてくる武将の名前だぞ! 俺は三人に奇異の目を向ける。 いくらそれっぽい服を着てるからって、それはないよなぁ……… 「えっと………冗談は置いといて、普通に名前を教えてくれないかな?ついでにここがどこだかもさ。」 俺のこの言葉に関羽と名乗った少女が、失礼だと言わんばかりに顔をしかめた。 アイシャ「分からない人だ。先程からこの場所は幽州啄郡だと教えているではないか。」 リンリン「もしかしてお兄ちゃんってバカ??」 それにプラスして張飛と名乗った女の子は、首に回した腕を更に強くし、俺の顔を満面の笑みで横から覗いてくる。 「え???」 そう言われて言い返そうとしたが、三人ともが別に冗談で言ってる訳でもないことに気付いた。 「…………マジでそういう名前なんだ?」 トウカ「本当だよ。………お兄さんって不思議だよねぇ。本当、何者なの?」 「自分でもよく分からなくなってきたかも……」 溜め息を漏らしながら、自分のこと、それにこの三人のことを考える。 ………………………はぁ。こんなときにあれこれ考えても意味なんてないよな……。とにかく今は現状を把握することにしよう。 「劉備ちゃんだっけ?聞いてもいいかな?」 トウカ「いいですよ♪」 「ここは幽州啄郡。日本ではないんだよね?」
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