1 出会い

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「‥僕は先に行くぞ?」 美也は花に夢中で聞こえてないらしい。 しょうがない…。 ‥放っておいて行くか。 そして僕は美也を置いて学校に急いだ。 ―――……… それから今は教室にいる。 「よう、大将!」 すると誰かが声を掛けてきた。 「おはよう、梅原」 今、僕に話かけてきたのは梅原 正吉という男だ。 梅原とはお宝本を貸し借りしている仲で親友とも言える。 お宝本とは言わば男ならば見る本だ。 そして梅原は女子にも色々と詳しい。 「おう!‥やっとアレが手に入ったぞ」 梅原は上機嫌で声を潜めて言ってきた。 「何の事だ?」 僕は訳が分からず聞き返した。 「大将も人が悪いな~ 例のお宝本だよ」 梅原は笑みを浮かべながら言った。 「本当か!?手に入ったのか?」 僕は思わず興奮して声が大きくなってしまった。 「しっー!‥そう焦るなって… 昼休みになったら屋上で貸すからよ」 そう言って梅原は席に戻った。
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