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「‥僕は先に行くぞ?」
美也は花に夢中で聞こえてないらしい。
しょうがない…。
‥放っておいて行くか。
そして僕は美也を置いて学校に急いだ。
―――………
それから今は教室にいる。
「よう、大将!」
すると誰かが声を掛けてきた。
「おはよう、梅原」
今、僕に話かけてきたのは梅原 正吉という男だ。
梅原とはお宝本を貸し借りしている仲で親友とも言える。
お宝本とは言わば男ならば見る本だ。
そして梅原は女子にも色々と詳しい。
「おう!‥やっとアレが手に入ったぞ」
梅原は上機嫌で声を潜めて言ってきた。
「何の事だ?」
僕は訳が分からず聞き返した。
「大将も人が悪いな~
例のお宝本だよ」
梅原は笑みを浮かべながら言った。
「本当か!?手に入ったのか?」
僕は思わず興奮して声が大きくなってしまった。
「しっー!‥そう焦るなって…
昼休みになったら屋上で貸すからよ」
そう言って梅原は席に戻った。
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