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日本 東京都
応慶大学、ここには全国から大勢の生徒が来ている。
日本で進学が最も難関といわれ、有名な一流大学である。
「先生、こんな所にいらっしゃったのですか。」
「あぁ…君か。どうしたのだ?」
彼の名は【高崎 葉】今年から本校に進学した。大変優秀な生徒であり、私の助手としても活躍している。
そして、私の名は金子。二十年程この大学で教授として働いている。
「よし、高崎君、今日は帰りたまえ。」
「良いのですか?」
「あぁ、今日は君の母親の命日だろう。墓参りにでも行きなさい。」
「はい、では。」
大学を跡にした私は、そのまま軽自動車で5キロメートルほど離れた墓地を訪ねた。
私の母親は五年前に病気により亡くなった。今思えば突然の出来事であった。
「これは…?」
花束を手に抱え、墓石の前に行くと、黒い封筒が置いてあった。
私はひとまず花束をその場に置き、その封筒を開けてみた。
「高崎 葉様
貴方は、この度第三回世界一斉殺人ゲーム デスゲームへの参加する100名の内の一人に見事当選いたしました。
さっそくですが、第一回戦は一人で行う単純な内容です。下記の日時と場所に行き、対戦相手と戦闘を行って下さい。
なお、このゲームへの参加に拒否権はございません。精一杯…死を覚悟して力を尽くして下さい。
幸運を祈ります…
日時→6月23日 (火)
場所→東京タワー
対戦相手→静野 冷也
対戦相手詳細→???」
な、なんだ…この手紙は…?!何かの悪ふざけなのか!?
デスゲーム…?馬鹿馬鹿しい。こんな物知るものか。
私は真実を受け入れたくないのかもしれない。その手紙をちぎり、自分の鞄の中へとしまう。
忘れよう…家に帰ったら捨てて忘れよう…
私はただそう願った。
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