出会い

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「雅人」 私は雅人を呼んで、両親の元に近づいていくと、雅人を少し睨む。 「雅人、お父さんとお母さんの手を離しちゃダメって言ったでしょ。危なかったでしょ」 私が叱ると 「お姉ちゃん、ごめんなさい」 雅人は小さく謝って、しょぼんとして、お父さんに抱きついてしまう。 「次からは気を付けようね。今日は帰ったら弾いてあげるから」 私はそう言って、雅人の頭をなでてあげると 「うん、お姉ちゃんありがとう」 雅人は嬉しそうに顔を上げる。 「やった、久々に聴ける」 雅紀叔父様の嬉しそうな声が聞こえてくるけど、私も両親も聞こえないフリをする。 「本当にありがとうございました」 私が男の子にお礼を言うと、私とお母さんの事を見ていたのか、ちょっと呆然としていた。 「あらっ?あなた、この前ぶつかっちゃった子よね?」 お母さんはそう言って首を傾げる。 「あっ、はい」 男の子はまだ呆然としつて頷く。私とお父さんが不思議そうにしている。 「ほら、この前言ったじゃない?スーパーでぶつかっちゃった子がいたって」 「ああ、そう言えば」
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