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小学生の時のそんな嫌な事を思い出しつつ、内心悪態をついていると
「じゃ、男子は里中じゃねぇ」
外部入学の男子達が言い始める。
男子達がそういうには訳がある・・・里中くんは外部入学者の中で首席で入学したからだ。それに小学生でも学級委員長なんかをやっていたらしい。
男子も女子もそれぞれに賛同し始める・・・結局皆、自分さえ選ばれなければ、それで良いのだ。
「はい、静かに・・・里中くんと柏木さん以外意見が無さそうだけど、二人はそれでも良いかしら?」
佐伯先生はそう言って、私と里中くんを見る。
里中くんは、ちょっと考えたみたいだけど
「はい。かまいません」
ほぼ速答で了承する。
「柏木さんは?」
佐伯先生が言う中、クラス中の視線が私に集中する・・・本当に鬱陶しい。私に選択権など無いくせに、興味津々で見ないでほしい。
私は諦めて
「分かりました」
渋々了承すると
「じゃ、里中くん、柏木さん宜しくね」
佐伯先生がそう言った。
結局こうなる・・・私は内心ため息をついた。
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