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今日は私の中学の入学式。
私は桜並木を機嫌良く歩いて行く。
私が今日から通うのは、桜咲学院の中等科。私は将来ピアニストになりたいと思っている。
「美保、嬉しそうだね」
お父さんはそう言って、私を見る。
「うん。桜大好き。」
私はそう言って笑う。
「桜大好きなんて・・・やっぱり、美保は私の娘ね」
お母さんはそう言って微笑む。
「僕も桜好きだよ。でもパパもママもお姉ちゃんはもっと好き」
弟の雅人はそう言って、お父さんとお母さんの手を繋ぐ・・・多分、雅人の答えが一番正しいのだろう。
「お父さんも雅人が大好きだぞ」
お父さんはそう言って、雅人を抱き上げる。
「本当に雅也さんは、雅人大好きよね」
お母さんはクスクスと笑っている。
本当にうちの家族は皆仲良し。両親は凄く優しくて放任主義。勉強しろとかはあんまり言わない。
弟も歳が離れているせいか、私にべったりだし、ケンカもした事がない・・・本当にかわいい弟。
「美保ももう中学生ね・・・本当に早いわ」
お母さんはそう言って私を見つめる。
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