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「雅也兄さん・・・それひどいよ」
雅紀叔父様は叫んでいたけど、お父さんの一言は聞こえていたみたい。しっかり聞きとめている。
「雅紀叔父様・・・学院内では、私と叔父様はあくまで、生徒と学院長です。忘れないで下さいね」
私がすかさず釘を差すと・・・
「美保ちゃん・・・僕の可愛い姪なのに、言えないなんて」
雅紀叔父様はそう言ってまたじたばたしている・・・だから、歳を考えてほしい。
「雅紀、美保や雅人がこの学院にいる間は、僕達がこの学院の創設者の一族だとは知られたくないんだ。何度も言っているんだ。お前だって分かっているはずだろう」
お父さんがそう言うと
「分かっているよ・・・でも・・・」
雅紀叔父様がぐじぐじいていると、
「雅紀さん、今日は雅弘さんもこっちに来ているはずよね?今日の夜はうちでお食事会しましょう。百合さんと悠斗も連れてきてね」
お母さんがそう言うと、雅紀叔父様の顔がぱっと輝く。
「美里義姉さん」
雅紀叔父様は凄く嬉しそうにお母さんの顔を見る。
「だから、美里は僕の妻だから」
お父さんは本当に呆れつつ言い放った。
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