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空から滴り落ちる 幾多の雨に
微かな光を放つ 一粒の滴
滴は次から次へと生まれ変わっていき
この世界の未来を潤わしていく
滴が大地に落ちたとき 光と共に染み渡る
その地には生える草たちは 希望という名の滴を吸い上げるのだろう
希望の滴を吸い上げた草は 風に吹かれながら一段と輝いた
いずれ滴は空へ昇っていき 輝く光の大きな雲ができた
光の雲の滴たちは 再び大地に降り注ぐ
微かな光を放つ 滴をたくさん従えて
滴が落ちるその先に 一人の少年が立っていた
悲しみに暮れるその少年は 優しさという名の滴を浴びるのだろう
優しさの滴を浴びた少年は 雨に混じって大粒の涙を流す
その涙は悲しみの涙ではなかった 優しい雨に元気付けられたから
「泣くことは決して悪いことじゃない
泣くことで君は本当の意味の
優しさという名の強さを知ることができるのだから」
少年の涙と共に落ちた滴は 再びこの大地に光を灯す
その大地の上に生きる者たちは 優しい光と滴を浴びるのだろう
大地と生き物を潤した後 再びあの青い空に昇っていく
優しさという名の滴は僕らにまた
本当の強さを降り注ぐのだろう
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