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一人きりで居るのは慣れているはずだった。 もう、随分長い間家族の顔など見ていない。名前を呼ばれた記憶もない。そもそも、家族と呼べる存在であったかもわからない。 親の優しさに、愛情に触れたことなどない。 広い家の中、ずっと一人で… ただ一つ、願いが叶うのならば ただ一つ、手に入れることが出来るのならば ……神様 私だけを愛してくれる、忠犬ハチ公をください。 .
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